老年期の病状把握のポイント 老年期の患者さんは「観察」が大事です

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老年期の病状把握のポイントと思われることをいくつか述べたいと思います。

まず、夜間せん妄についてですが、実態をしっかり観察できるのは医師よりも看護師や介護者の方たちだろうと思います。

夜間せん妄へ対処していく際には、別の薬剤の副作用ではないかという鑑別も含めて、症状・状態把握が大切です。

その意味で、夜間せん妄の状況を詳細に記録に書き留めていただくことが治療に大きく貢献すると思います。

また、夜間せん妄は夜間に起こることであっても、対処は夜間に行うものばかりではありません。

前述したように、不眠は夜間せん妄の悪化の原因となるので、日中の活動性を上げることが重要です。

日中に眠気や居眠りがないかどうかを観察し、夜中に覚醒しないよう健康的な生活リズムを生活指導くださることが有効だと思います。

入院中の患者さんでは、水分量、尿量、尿性状をチェックすることで脱水を早期に発見することも可能でしょう。

また、便を観察し、そのなかに薬物がそのまま排泄されていたり、溶け残り(吸収不良)があるなどの情報は非常に重要なものとなります。

このように、老年期の精神障害は、「観察」が治療や予防につながることが多くあります。

ケアに関してひとこと。

ほとんど記憶ができなくなった認知患者さんも、普段接する方たちが気分緩やかに、優しく、何事にも焦らず日々対応することによって、感情の表現などに大きな改善が見られるようになったケースをたくさん見てきました。

記銘障害のために短い時間で忘れてしまうであろうどんな小さなことであっても、そのときの患者さんの困惑や不安を解消してあげることは最大のサポートとなるはずです。

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