セロトニンやノルアドレナリン量の減少がうつを引き起こす大きな鍵を握る

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人間の身体のなかで何が起き、うつになるのでしょう?

メンタル障害なのですから、脳のなかで何かが起きているのです。

生理学的研究や最新の生物学的手法を用いた数多くの研究結果から、神経伝達物質のなかのセロトニンやノルアドレナリン量の減少がうつを引き起こす大きな鍵を握ることは間違いないということが分かってきました。

しかし、なぜそれらの神経伝達物質が減ってしまうのかという、大もとの原因を明確に説明できる研究結果はいまに得られていません。

ただ、セロトニンやノルアドレナリン量の減少を是正することで臨床上の問題は解決することが多いので、治療としてはそれらを増加させるような抗うつ薬を用いるのです。

このことから、抗うつ薬による薬物療法は、原因にはたらきかける根治療法ではなく、対症療法であることがわかります。

抗うつ薬を飲んだあとの症状の改善についてですが、治療者と当事者で、評価に時間的なずれが あるというのが通例です。

治療者が他覚的にみて「症状が改善してきた」と感じるには平均2~3 週間を要します。

一方、当事者が自分自身の実感 として「少し楽になった」と感じるには4〜6週間かかります。

これは自分を評価する機能が回復するの にも時間がかかるためと考えられます。

その後は、双方がともに「症状が軽快した」と 認められるようになるのに、平均6〜8週間かか ります。

この時点で健康なときの80〜90%まで 回復するのですが、その後も再発予防を考慮し て、さらに数か月(回復の早い人で平均1〜2か月、遅い人でも4か月)抗うつ薬を服用します。

後でお話しますが、症状が軽快したからといって急に抗うつ薬の服用を中止するのは問題があり、非常に危険ですから、ゆっくりと減量して治療を終えるようにします。

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