アルコール依存治療の補助薬である抗酒薬を知っておきましょう!

アルコール依存症とは

WHOの『国際疾病分類ICD―精神および行動の障害』では、依存症を次のように定義しています。

「ある物質の使用や行為が、その反復により生理的、行動的、認知的現象において、それまでの経験で得たどんな大きな価値より勝るようになることを“依存が形成された”といい、明白に有害な結果が生じているにもかかわらず、物質の使用や行為を続け、さらに状況を悪化させ、身体的、社会的に破壊を来す状態を“依存が確立した状態”という」

依存症が、行動の適正なコントロールができなくなる病気だとすれば、臨床で遭遇するアルコール依存症の患者さんは、自身に適切な「飲酒量」に対してコントロール障害が起きている状態にあるといえます。

抗酒薬はアルコール依存症治療の補助薬

飲酒のコントロールができない状態とは、脳内でどのような変化が起きたことを原因とするのでしょうか。

それについては現在のところ、全体像はわかっていません。そして原因がわからないため、飲酒したいという気分や衝動そのものを抑える薬剤を開発することも困難となっています。

では抗酒薬とはどういう薬なのでしょう。これは、アルコールを摂取することで、脳に“快感”ではなく、何らかの“苦痛”の刺激を加えることで、それ以上の飲酒を抑制したり、飲酒への抑止力をつけることを目的にした薬剤になります。

酒が嫌になる薬という「抗酒薬」という表記のほうが、薬理効果をよく表しているかもしれません。その意味で、アルコール依存症の治療薬ではなく、“治療補助薬”という位置づけになります。

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