老年期、抗うつ治療薬の正しい使用方法

老年期のうつ病や抑うつ状態では、抑うつ気分 が前面に出ず、仮面うつ病のように身体症状や心気 症状が中心であることが多いので、病初期に気づくのが困難なことがあります。活動性に目立った低 下がなくても、不眠や理由のない漠然とした不安 を抱いたり、年齢に似つかわしくない取り乱し方 をしたり、自分を責めるなどの行為をみつけたら うつを疑うべきです。

もしこのとき、不定愁訴の多さに大量のマイ ナートランキライザーで対応するようなことをす ると、病態が把握できなくなります。さらに不安や焦燥が高度になり、うつ状態が遷延すると、激越性うつ病へと移行します。

治療は成人のうつ病や抑うつ状態の治療に準じて 「抗うつ薬」を用いますが、老年期には代謝機能が低下していることを考慮して「少量をゆっくりと増減」しながら投与します。

老年期で抑うつ状態がひどいと、時に認知症様に みえることがあります。年齢などからアルツハイマー型 認知症と誤診されることがありますので、病気の経過を しっかりと聞きとり、鑑別していくことが肝心です。

また、加齢により甲状腺機能が低下し、ホルモ ン分泌が低下することで抑うつ状態を呈する二とが少なからずありますので、鑑別のための血液検査を行うことも忘れてはいけません。

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